もずのわくわく劇場日記 No.002


1997年 11月 2日(日)

川崎ロック・ライヴ! 11/1〜10 公演

本日の出演

1.穂波優花 2.鶉ひよこ 3.瀬能優 4.美咲留衣 5.小杉ゆうな 6.藤咲ルミ 7.浅井理恵 8.フィナーレ


1.穂波優花

ステージが始まるまでの間、寝ていた私は開演ブザーに起こされた。目を開けた瞬間!「火事か!…?」と思ったが、舞台の幕が開く前から、スモークマシーンにより、おびただしい量の煙がたかれていたのだと、すぐに察知する事が出来た。これも日頃の火災訓練を怠らなかった私だからこそ、なせる技なのだ。

すでに穂波優花は、舞台の暗闇の中でスタンバイしていた。最初から心安らかなバラードの曲で登場した。薄いオレンジ色のドレスを身にまとい、今日も変わらぬ「穂波スマイル」を見せてくれている。私はこの「穂波スマイル」が見たくて、やって来たと言っても過言ではない。

さておき、曲が変わり アップテンポなリズムに乗りながら、衣装は黒のズボン?仕様に変わった。靴は履いておらず、裸足だ。ダンスは、割とスタンダードな感じにまとめられている。 そしてベッドへとステージは流れていく。白い清純な感じの衣装。バックに流れているバラードに溶け込むようなスムーズな展開であるが、必殺!「穂波マジック アイ」視線攻撃は止まらない。私もその餌食となり、ほとんど「にらめっこ」状態だった。私とて “ずいてん” と呼ばれる男!「穂波」には負けたくなかった。しかし、あれほどじーっと見つめられては少々弱気になったと言っておかなくてはならないだろう…

ベッドも終わり、最後の曲。ベージュ系の色のワンピースで、裾の所に飾りが入った衣装。彼女の顔の表情は、2パターンしかない。それは、「ブスッっとしている顔」 と 「意味ありげな微笑み」 である。先も述べたが、その2パターンの表情をうまく組み合わせて出来たのが、「穂波スマイル」である。それと、もう一つ。いつも何を考えているのか良く分からない所も彼女の魅力であり、私からすれば、そんな小悪魔的なところが、たまらなく好きだ。

2.鶉ひよこ

「うずら ひよこ」 と読むらしい。私は何と読んだら良いのか分からないので、思わず辞書で調べてしまった。 おもしろい名前だが、自分で付けたのだろうか…

暗転した舞台中央に、シルバーメタリックのマントで顔を覆い、立っているのは、「鶉ひよこ」だ。早いテンポの曲に合わせ、マントをひるがえし、激しく踊っている。白のブーツ、しかも、最近はやっているらしい靴底の高い奴だ! あれは重くないのだろうか… 余計なお世話だ。

茶髪に紫ラメのルージュを塗り、ボディーの色はほんのわずかながら日焼けした感じだろうか。 私にはとても健康的に見えて、ストリッパーと言うよりも、エアロビクスのインストラクターの方が似合いそうだ。 とにかく良く動いていた。

また、ポラもやっていた。一回目のステージの時は割に良く売れていた様だったが、二回目の時は、なかなか売れず、ちょっと可哀相な気がした。私の後ろの席にいた人などは、「ねぇ、下向いて知らん顔しないで…」と言われてた。まぁ、お客も今日は少ないから… そんな何回もポラを買う人もいないだろうし…

でも、関西なまり?か、言葉がやわらかくて、好感の持てる人である。情報によると、彼女はまだ新人さんで、今後、期待の持てる人らしい…

3.瀬能優

暗転した舞台に着物姿で立っている。 和物好きの私は、「ほう、和物かぁ…」 と、期待して見ている。 しかし、良く見て見ると、髪が茶髪?だった。その長い髪をポニーテールにしている。 私は、「ほう、茶髪の和物かぁ…どれどれ」 と更に興味を引かれた。

手に桜の小枝を持ち、なかなか素早くハギレの良い身のこなしをしている。顔をのぞきこむと、相当入れ込んで表情を作っている。 和物で大切なのは口元の演技である。 紅の色も朱に近い色を塗り、意識しておちょぼ口にしているようだ。 私は「うーん、なかなかやりおるわい。」と感心しながら、その気になって見ている。

赤い襦袢が、肩からシルク肌をつたって、すーっと音も無く滑らかに滑り落ちる。うなじから肩へかけてのラインが美しい。時折お客の目を見ては、視線を涼しげに流している。 朱塗りのくちびるから、淡雪の様な白い歯がこぼれ、細く長い指が宙を泳ぐ。真珠の汗が背中から腰のあたりへ、つたう。熱い吐息が聞こえてくるようだ。

「蘭錦」 さんのステージを思い出してしまった。 何故だろう… 瀬能優のステージングには、蘭錦さんのステージングと、あい通じるファクターがあるのだと思う。 それは取りもなおさず、和物を演じる上で最も重要なファクターとも言えるだろう。

まず、音楽を良く聞いて理解していること。 そして、舞台からはみ出す程広く使いきる事。 さらに、自らをドラマのヒロインに仕立て上げてしまう強い感情移入。女のはかなさ、業のふかさ、情念…情熱をデフォルメ気味に表現する事。 舞台の流れと曲の盛り上がりのピークを的確に見定め、ここぞ一発!と言う時に、ドーン!と客に向かって発する気合! (うーん、だいぶ一人で盛り上がってしまった。) これなんだよなぁ… 和物の出来る出来ないって言うのは…(偉そうに言うな!)

その点、瀬能優のステージは素晴らしかった。 久々に和物で満足出来た。ところがフィナーレのとき、出て来た「瀬能優」 は、髪を桃割れに結い、白いムートンの様な衣装で出て来ていた。 私は、「へぇーあれがさっきあの素晴らしい和物を演じた人なのかや?」 とおもってしまった。 全然和物をするような人には見えなかったからだ。 何故かそのギャップが有り過ぎて、おかしくって仕方なかった。

4.美咲留衣

ミディアムロングの黒髪に、赤ん坊の様な透き通った汚れない瞳の持ち主。ちょっと顔の表情が硬かった。しかし、流暢なダンスでお客を楽しませてくれる。二曲目の幕開きは、椅子に座っていた。何処かで見た事のある椅子だ。

そう、映画で見た「エマニュエル夫人」 の、あの藤の背もたれが異常にでかい奴だった。クールフェイスの美咲留衣にはよくにあっている。 繊細な彼女も折りに触れ視線攻撃をする。 あの美しい瞳に見つめられると、見つめられた自分のすすけた心が清められるようで妙に心地よい。

そんな彼女も最後の曲になると、元気良く手拍子をしながら笑顔で、お客の声援に答えていた。雨上がりの空にかかる虹のようなまぶしい笑顔だった。

★休憩 ★

5.小杉ゆうな

カルメン風のカーキーベースに黒で、花の柄が縫ってある衣装でオープニング。ちょっとピンクレディーのケイに似た顔付きをした美人だ。なかなか気合の入ったダンスを披露する。 元々美形の人なので、何をしても絵になってしまう。そんな彼女のベッドは、かなり官能的な仕様になっていた。豊かな胸を寄せて上げて、男達の煩悩を刺激する。

舞台は変わってポラショー。 ショッキングピンクのハイヒールに同じ色のウサギの耳。しかし、何故か一枚千円と言う値段。アナウンスの「一枚千円となっております…」の声に会場からは「高〜い!」と言う声も上がった。やはり美人だとポラも高いのであろうか…それでも良く売れてしまうのだから、美人は特である。

6.藤咲ルミ

今日二つ目の和物。もともと、藤咲ルミは和物をやるだろうと想像していたが、オープニングはいきなり 「白無垢」 つまり、花嫁衣裳を羽織っての登場には驚いた。こういった物も衣装として使うと言う、趣向をこらした斬新な考えが良い。期待に違わぬ踊りに満足する。

また、瀬能優の襦袢は刺激的な赤であったが、対して藤咲ルミの襦袢は襟も含めて清純な白である。この辺りも計算されていたのだろうか…とにかく小柄な彼女だが、見ごたえのある舞台を務めてくれる。 ベットの時など、目の前で横たわっている藤咲を見ていると、うちへ連れてかえりたいと言う衝動に刈られる。取り止めも無い幻想だ。

メーキャップにもこだわりがあるのか、アイラインも黒のラインと赤のラインを組み合わせて引いているようだ。紅も小さめに引いており、和物のツボを良く心得ている。とにかく、見せる・見られる自分と言うものをよく知っているように思う。このタイプの踊り子さんの代表格は何と言っても「雅麗華」だろう。そう言えば、ちょっと感じがにてるかなぁ。

そして最後のごあいさつ?の曲では、一足早いが、赤い生地に白い綿帽子と言うのだろうか、まるでサンタクロースの様な衣装を着て出て来た。先ほどの和物の時とは打って変わっり、ニコニコした明るい笑顔で皆にサービスをしていた。思わず手拍子にも力が入るのがとてもうれしかった。

7.浅井理恵

とても不思議な人。スリムな体型にしなやかなダンス、ストリッパーだと言うのが信じられない。華やかな雰囲気はまるで無く、そうかといって決して地味な訳ではない。それでは何だ!と言われれば、「カジュアルなダンサー」とでも言ったら良いのだろうか。「気合!」 とか、「踊り!」とか、力んだりしない、普段着のダンスを披露する。 踊っている事がごく当たり前で、自然で、ニュートラルなところがとても良い。 彼女の場合、服を脱ぐ必要など無く、そのまま踊っていてくれれば、それだけで楽しく、何時間でも見ていたいと思わせてくれる。

しかし、明るい性格とサービス精神旺盛な彼女は、最後の曲がもう終わろうとしているのに、そんなことも忘れ、お客にサービスし続け、あわてて本舞台へ戻ると言う様な場面もあったりした。とても好感の持てる素敵な人である。

8.フィナーレ

出演者全員によるフィナーレ。出演者それぞれ思い思いの衣装で登場する、二回目の時、鶉ひよこはセーラー服で登場したのだが、穂波優花からスカートめくりをされていた。…そう言えば、穂波は、8月の浅草ロック座の時もフィナーレの時に誰かのスカートをめくってはしゃいでいたような気がした。やはり、穂波優花の考えている事はよく分からない。(笑)