もずのわくわく劇場日記 No.006


1997年12月21日(日) その後の浅草ロック座ライヴ!

本日の出演

1.丹沢亜紀 2.小室リリカ 3.セーター(仮名) 4.森原稜 5.平松ケイ 6.細井架奈美
7.カミラ(仮名) 8.水月涼 9.京都のももこ 10.持田薫 11.フィナーレ


1.丹沢亜紀

前回と同じ。ただ、ガラスの箱の中には、誰も入っておらずに空っぽだった。そして、「小杉ゆうな」の役を持田がやっていた。きっとガラスの箱の中に入る人が休んだのだろう。しかし、「箱の中には誰も無し」 では、折角ストーリーのある出し物なのに何にもならない。私は前回を見ているから、一応何をしているのか分かったが、今日初めてこの出し物を見た人には、何なのか?サッパリ分からなかったのではないかと思う。

丹沢は、左手の薬指にバンドエイドを巻いていたので、ベットの時に、私がテレパシーで「どうしたの?」 と聞いて見ると、「ううん…爪を引っかけてしまって、欠けちゃったのね… だからこれしておかないとダメなの。」 と言う答えが帰ってきた…様な気がした。(笑い)

実際には、私が左手の薬指を差して、彼女に視線を送ると、気が付いた丹沢は、苦笑しながら、「うん、うん」 と二度程うなずいていた。

丹沢は、安定した演技を披露していた。今日はホントに多くの笑顔を振りまいてくれて、お客達も御満悦と言う感じだった。

2.小室リリカ

「小杉ゆうな」の後を継いで、小室が演じる。居残りの丹沢を追い払ったあと、「ももこ」と「森原」が、前回同様に赤くて長い布で小室の体へ巻き付ける。

ところが、「ももこ」の動きが変だ!どうしたのだろう?右足を重そうに引きずっている。足を痛めたのだろうか… 引っ込む時が一番ひどかった。あからさまにビッコを引きながら上手の袖へズリズリと入っていった。大丈夫なのだろうか…

とにかく小室のベットが始まる。ん… 前盆へステップを踏みながら花道を移動するのだが、なんかリズムが一拍早くて変な感じだった。ところが前盆へ到着すると、これが中々素晴らしかった。

バラードにうまく絡むような感じで、ねっとりとした濃厚なベット演技だ。ウエーヴのかかった赤めの、ボリューム感のある髪がとても素敵だ。ルージュも衣裳に合わせてか、まるでたった今、人を食って来た後の様な真っ赤な物で情熱的な色合いだ。

彼女は目がとっても良い。ちょっときつめのドキッ! とするようなホットな瞳から発散されてくる女の情念は迫力がある。かと思うと、盆の上から見つめられて心臓の鼓動が限界点に達しようとした瞬間! 急に小猫のような人なつこい、すがる様な眼をする。どうやって彼女を受け止めたら良いのか、心が揺れる…

きゃしゃな体つきに豊満な胸。彼女の事を見ているだけで、悲しいほどいとおしく思えて来る。本当に美しいと思った。彼女も彼女のベットも…

3.セーター(仮名)カシミアさん

前回は「香坂ゆかり」が演じていた場所。今回はガラスの箱の中がカラッポだったので、どうするのかと思っていたら、何とセーターさん登場! 今回は彼女のソロステージが繰り広げられる。

舞台のかみ手側としも手側に、一本づつのパイプが立っている。そのパイプを使った演技が上手かった。スローテンポな曲に乗って、パイプに絡みながら、まるで空中をふわふわと漂うグースの羽のように上品で、優雅なダンスを展開していた。

外人さんならではのゴージャスな雰囲気が舞台上に広がっていく。見ているとホントにソフトな感じにさらりとやっているのだが、あれはかなり力技で、筋力が無いと出来ないだろう。そして、終始笑顔は崩さずに演じていた。

前回もそうであったが、どうも外人さんの時間は、「2人してひと山幾ら」みたいな扱いかたをされるパターンが多い様に思えるのだが、今回の様に外人さんにもソロで踊れる時間を与えてあげると、外人さんの持っているポテンシャルと言うか、持ち味がいかんなく発揮されて、なかなか素敵なステージを務めてくれると改めて感じた。

4.森原稜

前回は「寿綾乃」がやった場所。何となくマイナー系の音楽とステージ展開。今月のロック座の出し物は、テンポと言うか、スピード感のある出し物がほとんど無い。まぁ、これは踊り子さんのせいではない。

そんな事を考えてもいたが、彼女のベット演技が印象に残っている。赤めのロングのストレートヘアーで、均整のとれた肢体をしいてる。音楽の展開が、マイナー調なので、顔の表情は憂い顔。

「お願い!私を助けて…ここから私を連れて逃げて…」と言う様な、淋しげな眼をしてお客を見つめてくれる。この様なシチュエーションが、お好きな方には、ゾクッ! と来るかもしれない。

でもこれはあくまでも演技上での、森原のお話。群舞の時などスタンバっている森原は、ずっと明るくってお茶目な女の子である。

5.平松ケイ

前回と同じポジション、当然同じ人魚の出し物。今月頭からずっと出ているので、演技には安定感がある。表情も明るくて、とても良い。余裕すら感じる。

★中休憩 ★

6.細井架奈美

前回は「藤森加奈子」が演じていた場所。今回はディジィーカナミが演じている。銀のヘルメットを被り、宇宙船?の様な台の上でやる出し物。細井にとって、今日が初日で、一回目のステージ。さすがの細井も少し緊張しているのか、とても慎重に演じている。私も自分の席で、「がんばれ細井!」と心の中で声援を送っていた。

前回の藤森は、ヘルメットを物凄く目深に被っていたが、細井はどちらかと言うと、後ろの方へ被っていた。そしてヘルメットを脱いだところでちょっと立ち眩み、ん… やはり初日で緊張気味なのかもしれない。

また、ヘルメットを被っていたせいか、細井のサラサラした美しい髪が微妙に絡んでしまったのか、しきりに髪に手櫛を通していた。今回は久々に盆のすぐ脇の席をゲット出来たので、近くで細井のベットを見る事が出来た。やっぱり細井は、近くで見ても、遠くで見ても可愛かった。細井の黒く濡れた瞳が、春風のように優しくお客の一人一人に注がれる。お客達はそんな細井のまなざしを受けると、暖かな春のひだまりで、ウトウトとしているようなとても安らかな気持ちになれる。

7.カミラ(仮名)

前回と同じポジションだが、今回はセーターが3番目にソロステージをやっているので、一応最初は二人で前回と同じ振りで始まったが、すぐにカミラのソロステージへと流れ込んでいく。何だか前回見た時よりも、綺麗になったような気がする。

ベットで盆の上へ来た時、私と目が合い、いたずらっぽく微笑みかけたので手を振ってやると、前の出番の時、細井が使っていた白い羽のショールから抜け落ちた白い羽が、盆の上に散らばっていたのを手にとり、それを右手の手のひらに乗せると、フゥーっと私に向かって送ってくれた。

その羽はしばらく空中をさまよった後、私の足元に舞い下りたので、心の中で「サンキュー!」 と言いながらそれを拾った。

8.水月涼

ヘアブロウされたボリューム感のある髪。丁度良い肉ずきの女性らしいホディー。いつもニコニコしながら、踊っていた。とても感じの良い優しそうな人で、ファンの方が多い様だった。個人的には「安藤有里」 に似ている感じがした。

ソフトタッチのステージ構成だったが、それが彼女のキャラクターと言うか、人となりにとても良く馴染んでいて、見ている方も優しい気持ちになれる。それにしても、ファンの方達がとても良く盛り上げていたので、彼女の笑顔も絶え間無くお客達に振る舞われていた。

9.京都のももこ

衣裳は前回と同じ。しかし、踊りの方は所々変わっていたようだ。白い花を一輪口にくわえながら踊っていた。ところが、私がチョット目を離した時に何時の間にか、ベットへ行く少し前だったろうか、真っ赤なバラの花に変わっていた。移動式のワゴンに乗って盆の前まで行き、そこからくわえていた真っ赤なバラの花をそっと盆の方へ右手で投げた。やはり 「ももこ」 は右利きだった。

その後、一段高いワゴンの上から軽やかに飛び降りる予定だったと思うが、やはり右足の負傷(捻挫だろうか?)の為に、右足から先にピョコンとついたが、荷重がかかる前にすぐ左の足をついた。本舞台の方で踊っている時は、右足首に巻かれている白いものは、包帯であろう…と思っていたが、盆へ来た時に良く見ると、湿布薬そのものを何枚も巻いて、バンソウコウで止めた物だった。

それを間近で見た時は、胸がいっぱいになってしまって、「ももこ」がぼやけて見えなかった。良くこんな負傷した足で、飛んだり跳ねたり、激しい舞台を務めている。「ももこ」の舞台に対する情熱と言うか、責任感と言うか、プロ根性を見た思いであった。

私はそんな「ももこ」を見ながら思った。「ももこがプロとして戦っている、私もお客としてももこの傷めた足首のことは見ない事にする。しっかりと気合を入れてももこの戦振りを見届けよう!」大袈裟な様に思うかも知れないが、この時会場にいた皆も、きっとその様に思ったのでは無いだろうか。しかし、「ももこ頑張れ!」と心の中でエールを送らずにはいられなかった。

10.持田薫

そうとう緊張していたようだった。誠にもって無理の無い話だとおもう。今日が初日の初演、それも名門「浅草ロック座」の大トリ。相当な大物の踊り子さんと言えども、「トリ」を務めると言う事は大変なプレッシャーを感じるものだろう。

しかし、お客さん達も彼女にとても優しい声援を送っていた。プレゼントもあったし、リボンも拍手も… 落ち着いて、自分のペースで踊れば良いのですよ。まだ始まったばかりじゃないですか。頑張って下さい、みんな応援してますよ。

11.フィナーレ

相変わらずフィナーレはにぎやかで、楽しいものだった。それにしても、今日のロック座は、蒸し風呂の様に暑かった。異常な暑さだった。暖房が効き過ぎているだけでは無くて、お客さん達の興奮と熱気で、ムンムンしていたのだろう。前回見に来た時よりも、お客さん達のノリが良かったように思う。

私自身も、前回見ているために、次に何をするのか分かっているので、見ていてとても楽しかった。外人さんたちの事も「また来たよ〜」と言う、旧友にでも再会出来たような、そんな気持ちで彼女たちに接しられた。「12月のロック座は…・」と言う様な感想が前半ささやかれていたようだったが、今回また来てみて、「いゃぁ…12月のロック座もそんなに悪くないよぅ…!」 と言うのが、私の正直な気持ちだ。