もずのわくわく劇場日記 No.13


1998年 3月29日(日) シアター・ラ・ブーム

シアターラブームに乙姫様を観た! [劇場レポート編]

本日の出演
  1. 舞留子…小柄な少女の様な人。
  2. 鳥居みく(新人)…箱入りのお嬢様風。
  3. 金蘭…デビュー2年目に入りました。
  4. 南つばさ…シェイプアップされたボディとしっかりとした踊り、気合充分。
  5. 遠月さやか(新人)…色白のグラマー笑って!
  6. 邑楽まみ…優雅な踊り、華麗な舞台。美しき舞姫ここにあり!
  7. 早坂祐希…思い切りの良い、ダイナミックなダンサー!


金蘭登場!

「金」と言う字に「蘭の花」…金蘭と申します☆!

今年の正月、栗橋大一劇場にて御対面して以来の再会である。前回はポラのときに「デビュー1周年おめでとう!」と叫んでしまった私に「ずいてんさん?何処かで聞いたような…」と言う反撃をされ、立ち往生してしまったものの、その後何かとお便りをいただき、「私から見えないところで応援してね!」と言う、通達をされ、さらにシアターラブームに出てからしばらく関東の劇場へは出演されないと言う噂を聞き、「こりゃ大変だ!」と言う訳で、今回のシアターラブーム行きを決めた。

五月頃に新作が発表される様なので、今回も栗橋の時と同じ出し物だという事は気がついていた。ともあれ、金蘭さんの登場をワクワクしながら待つ。いつもの事なのかもしれないが、シアターラブームでは、これから出番の踊り子さんのご挨拶から始まる。「こんにちは金蘭と申します。頑張りますので応援してね!」…と言う様な事を言っていた。(良く憶えてなかった。ごめん…)

ともあれ、オープニング。

相川七瀬の曲とともにブラックスーツの金蘭がはじけ飛ぶ! 髪をアップにし、スリムな体でステップを踏む。眼を大きく見開いて男達の一人ひとりに容赦なく視線を浴びせかける。男達が追いすがるような眼で金蘭を捕らえようとすると、金蘭は視線を流し、それを振り払う、笑みを浮かべる。肩透かしをくわされた男達は、さらに追いすがろうと、その眼は金蘭に釘付けになる。すべては金蘭の思惑通り、男達の邪心は金蘭の手の中に握られた。

タイトなリズムを刻み、まるでビュッ、ビュッ! と風切り音が聞こえる程に手足を鋭く振り回す。注視している者達の思うところで、寸分違わずにピタッ!と決まる。気持ちの良い事、この上も無い。踊りながらも金蘭の表情は挑発的だ。追いかければ逃げる、逃げれば引き戻す。駆け引き上手な金蘭の前では、何人たりとも休む術は持ち合わせない。ただ、ただ、金蘭のクールなダンスの世界にどっぷりと浸かるのみだ。

曲が変わり、七色のシースルードレスに銀ラメのクロスをはおり、再登場する金蘭。待ちわびていた男達から拍手が巻き起こる。しかし、クールな金蘭は微笑まない。眼を伏せたまま自分の世界を作り上げる。アフターマリアーナー…銀のクロスを身にまとわり付かせ、そして広げ、ステージを駆け回る。

場面は一転して金蘭's ベット。白昼夢を見ているようなまどろみの中に男達はへたりこんでいた。呆然と我を忘れて金蘭にのみ、その眼は向けられている。いや、金蘭を見つめている事すら分からない幻想の世界でふと気が付いた男の顔の前に、金蘭の顔が現われた。

金蘭とその男の視線が、至近距離で交錯する。男はなす術もなく、金蘭に見つめられたまま固まっている。金蘭がそっと右手を差し出すと、その男は怖る怖る金蘭の手を握った。金蘭の口元が緩み、やわらかく微笑んだ。そしてこわばったままの顔を歪めて、男は金蘭の手を離した。次回からはこの男、スポーツ新聞を広げては、「金蘭」の二文字をさがし回る事だろう。

金蘭はスッ!と立ち上がり、ステージの袖へと消えた…

場内の灯かりが白いレフライトに切り替わり、皆我にかえる。軽快な音楽だけがしばし流れている。すると「はぁ〜い、金蘭でぇ〜す♪」突拍子もなく底抜けに明るい声で、籠を手に持った金蘭が出てきた。豹柄の腰布を着けているだけで、白い乳房を露出させていた。「今日はお天気が良くてねぇ、お客さんも沢山来てらして…」 筆者にはそんなに多く来ているとは思えなかったのだが…

栗橋の時も筆者の記憶では、お天気ネタから話が始まっていた。

「えっ!顔?撮るの?オープンするよりも緊張しちゃうのよねぇ〜」

ケラケラと笑い声を立てながらも、しっかりポーズを取っている。

「暑いね〜、暑くない?おとうさんジャンパーなんか着てるんだものォ? えっ? V? また同じポーズでいいの? はい、ありがとう。」

それにしても声が大きい。先程まで踊っていた人と、同じ人とは思えない…

「えっ!V?…Vでいいの?」

そうこの日、金蘭のポラはVのポーズばかりだった。金蘭嬢いわく「V」よりも、「M」の方が、良く写るのよ…って、何が? (爆♪)

デビュー2年目に入った金蘭嬢、気力・体力ともに充実されて、益々踊りに磨きがかかってきた。今回の出し物はだいぶ熟成され、安定感と共にキレが良かった。さらに、客席とステージとの境界を取り払い、場内の一体化を図る計算高いショー構成もまた見事であり、舞台に打ち込む金蘭嬢の意欲も感じられ、大変に素晴らしいショーだったと筆者は思った。

シアターラブームに現れた「乙姫さま」…邑楽まみ

「こんにちは、邑楽まみです。いち押しよっ☆!」

今回のシアターラブームで、邑楽まみ嬢も見られるのは、筆者にとって大変にラッキー! な事であった。「ゆうゆう倶楽部」の人に是非とも拝見致します。と潜在的な約束をしていたのだが、今まで中々お目にかかる事が出来ずにいて、大変に心苦しい思いをしていたからだ。

果たして「邑楽まみ嬢」とは、どんな方なのだろう? いやが上にも期待は高まった。暗転している舞台に邑楽嬢からメッセージが流れた。

「邑楽まみです。いち押しよっ!」

中々どうしてお茶目な一面も持ち合わせているようだ。何故か緊張していると、それを打ち払う様にライトが浴びせ掛けられ、一人の女性が浮かび上がる。「うっ!」一瞬息をのんだ。基本的に銀のスパンコールを配した衣裳に、ブルーのアクセントのクロスが腕、冠と配置され、ドレスの裾は長くのびてその先端は、尾びれになっている。どうやら魚をイメージした衣裳のようだ。

またその尾びれはテグスで吊られ、左手に結ばれており、引きずらないように、そしてあたかも本当の魚の様に生き生きと動作している。メイクアップの方も、ノーマルなものではなく、かなり強く舞台を意識したものになっていた。眉は細いが丸みを持たせていて優しい感じだ。アイラインはかなり太く、衣裳のブルーに合わせた仕上がりで、右目の下、目尻寄りに「つけぼくろ」がほどこされており、それもまたブルーのラメの様なもので構成されている。中々チャーミングなアクセントである。

トッカータとフーガ… 乗っけからインパクトのある曲にて、お客の注目を一身に集める。つかみはOK! だ。トッカータとフーガと言っても、パイプオルガンによるものではなく、ストリングスによるソフトタッチな仕様の曲である。銀のうろこを模したスパンコールの衣裳が、ライトに反射して海の底、龍宮城にでも招き入れられた様な幻想が広がる。邑楽嬢は包み込む様な微笑を浮かべたまま、ライトの海の中を泳いでいた。

邑楽嬢は細い腕を肩の方へ二つに折り、放物線を描く様に客席へ指を差す。指差されたお客はいきなり自分の事を指差され、一瞬! ギクリ! と慌てた。そして間髪を入れずに、今度は手のひらをひるがえし、小指から順に「夏木マリの絹の靴下の振り付け」のように握ってゆき、人差し指で男の魂を抜き取る。(筆者の話で恐縮であるが、筆者も正面から邑楽嬢に指差され、ギクリ! として息をのみ、次の瞬間「こちらにいらして…」と言われた様な幻聴を聞き、思わず椅子から立ち上がって、2,3歩前に歩き出しそうになった。どうやらあの白魚の様な人差し指の先から、何かパワーを放ち、見ている者を思い通りにする事が出来るようだ…)

邑楽嬢は良い香りがする。明日に架ける橋… オリジナルのものではなく、カバーもの。曲と曲のつなぎめは、とかく隙間の出来る事が多いのだが、邑楽嬢にはその様な息継ぎの間はなかった。微笑を崩す事無く、細く長く、そしてしなやかな腕を絶え間なく泳がせ、ステージの流れを止めることなく、まるで清くとうとうと流れる千曲川の如き、進行であった。

ベットでの開脚なども、左膝を折り曲げ、右の足を天井へ向けて突き立てる時など、定規で線をひいた様に、太股から爪先に至るまで、ピシッ! と真っ直ぐに伸び切っていて、とても気持ちが良い。とにかく邑楽嬢のステージは、動きが止まる事がなく、絶えず観客を楽しませ続けてくれるのは、何を置いても賛美したいところだ。明日に架ける橋…など、筆者は感動し、BGMに合わせて一緒に歌っていた。(クチパク、歌詞の分かる所だけ…)

とにかくポラへ移っても、「物腰の柔らかな女性らしさ」が匂いたつ。先程までの微笑は残したまま、かぐわしき 「まみ」 の香りを漂わせ、ステージを前へと進み来る。筆者は独り興奮していた。「まみが来る…! 美しき乙姫がやって来る…」力強く左手に握り締められた500円玉は、すでに手の中で十分に温められている。いにしえに木下藤吉郎は、信長の草履を自らの懐で温め、主君に奉仕し、その忠誠心を認められ可愛がられた。しかし、筆者は500円玉を温めたからといって、邑楽嬢から可愛がられる筈もなく、ただ気持ち悪いだけにすぎない…

邑楽嬢から「お求めの方は…」 と、言うが早いか筆者は電光石火の早業で、右手を高々と上げ、邑楽嬢と二人だけの時間を持つ事が出来た! 言うまでもないがこの日、一回目のステージ、一回目のポラ、一番最初のポラは、筆者が頂いた! ざまぁみろ!(失礼した…)

清く、気高く、美しく、そして想い届かぬ麗人邑楽嬢が今、筆者の目の前にいる。夢の様だ♪「ポーズは?」金の鈴を転がすような雅な声を惜しみなく筆者のためにはっせられた。「アップを… 顔のアップを下さい。」 渾身の力を込めた「か細い声」を喉からしぼりだすと、邑楽嬢は「あっ、顔ですか♪ どうぞ。」 そう言うと、絹糸の様な艶やかな髪をたおやかな細い指で後ろへ向かってかき上げ、ポーズを作ってくれた。筆者は高鳴る胸の鼓動を押さえ切れずに、鼻息を荒くし、ポラロイドカメラのファインダーを突き刺す様に覗き込む。そして、シャッターを押そうとした刹那! いかん!

邑楽様の麗しき頭頂部が、フレームに入り切れていない事に狼狽した! 危うい所だった。500円、無駄にする所だった。おっと! そんな事で自分を責めている場合ではない、邑楽様がお待ちだ。500円玉の持ち時間いっぱいまで、フレーミングを探り、覚悟を決めて赤いボタンを押した、フラッシュがたかれる、ベロベロベロ…っと、写真がカメラ前方へ向かって押し出される…

そこで筆者はひるまない。写真を抜き取らず、すぐさまカメラごと邑楽嬢へ手渡し、つかさず足元のバッグから貢ぎ物を取り出し、「あのう…、お茶菓子にどうぞ!」 そう言って「竹の子の山」を差し出した。

麗しき邑楽嬢は、わずかに戸惑いながらも、微笑を崩さず受け取ってくれた。筆者は当初の思いを遂げたので、十分に満足し、写真を受け取り席についた。

だが、何か変だ… 周囲にいた他の客が筆者の事を見ている。「?」 と思い、おもてを上げると邑楽嬢が未だに筆者へ微笑を投げかけている。「そうか、そんなに竹の子の山をもらったのがうれしかったのか。」 と筆者は心の中で邑楽嬢に向けて、愛想良く「そんなに気にしてくれなくていいんだよ♪」と、微笑を投げかえす。そんな気持ちが通じたのか、邑楽嬢の口から「握手を…」なんと! 筆者の如き何処の馬のしっぽか分からない様な者に、握手をして下さると言う…

泣けた! 素晴らしいのはステージだけではなかった! 邑楽様は、仏の様な心暖かく、春のひだまりのような人であった。柔らかくて暖かな手をしていた。そんな脳天気な感動で、ボーっとしていたのだが、他の客はポラに邑楽嬢のサインをもらっている事に気が付いた。

「サイン頼むのを忘れた! どーしようー!」 筆者は焦った。だがしかし、今更「サイン下さい…」 などと小心者の筆者に言い出せる筈もない。他の客がサインしてもらっているのを指をくわえて見詰めるのみだった。中には「こっちのマジックで書いてくれ!」 などと、「マイマジック」を持ってきている客もいた。

仕方がないので、自分でポラに「私は貴方のものよ…まみ!>ずいてんさま」 と書き込み、母の口紅をチョット拝借し、キスマークをつけよう… と思ったが、さすがにそこまでは出来なかった。(苦笑)



シアターラブーム4月の香盤
4/1〜4/10
  1. 麻生祥子
  2. 松本小夜
  3. 愛美愛
  4. 立花亜梨沙
  5. 神崎真理亜(新人)
  6. 愛川瑠衣
  7. 山崎ひとみ

4/11〜4/20
  1. 愛田るか
  2. 後藤えみり
  3. 細川しのぶ
  4. 可愛靜香
禁断のレズビアンショー・築地亜矢&ちなつ