もずのわくわく劇場日記 No.45


2002年 6月 14日 (金) 新宿ニューアート

「SNAシリーズ Vol.6 」

「シンデレラ even if・・・ そのT」

 〜 葉山小姫 嬢のステージより・イメージストーリー 編 〜


[ テレフォンコール ]


「ごめん ! いま仕事中で忙しいんだ、またこっちからかけ直すよ。」

彼はそう言ったきりずっと「サキ」の携帯電話を鳴らして来ない。
サキは毎日、携帯電話を見る度に唇をとがらせてては、胸の中でつぶやく。

「仕事 ? 忙しい ? バーカッ ! お前は24時間働いているのかぁ〜っ !」

サキはひと月前二人でおどけながら撮った写真を、携帯電話の待受け画面と
して貼り付けていた。今までは携帯電話をバッグから取り出し、彼との写真
を見る時、そしてその画面からお気に入りの平井賢の着メロが流れ出す瞬間
がサキにとっての至福の一瞬だった。

ところが、ここ一ヶ月と言うもの、サキの平凡な一日にスポットライトを
あててくれる平井賢の着メロが流れて来ないのだ。今日もお昼休みに公園
のブランコに座り、それをロッキングチェアーのように揺らしながら携帯の
画面をボーっと見つめていた。

あいつを呼び出してやろうか。でもまた留守電かドライブモードだろうな
一体どうしちゃったのかなぁ ? 高層ホテルのレストランで優雅にお食事、
その後は時間を気にせず、新宿の夜景を見ながらバーで二人肩を寄せ合って
あとは・・・うふふっ♪ もォ〜っ ! 全部あいつが言い出した約束じゃん
それなのにほったらかし・・・ いつでも心の準備は出来てるのにィ〜

サキは不満をぶちまけてやろうと彼の携帯を鳴らした。
トゥルルルル・・・ トゥルルルル・・・

サキは携帯の向こうにいる彼の様子を探るように耳を澄ましていた。すると

「もしもし、サキ ? 久しぶりだね。」

彼の声は梅雨の空模様を一変させるような明るい声でそう言った。サキは
一瞬、どきっ ! として携帯を落としそうになった。まさかつながるとは
思っていなかったからだ。いつものように留守電に不満を目いっぱいまくし
立てて、溜まったウサを晴らしてやろうと思っていただけだったからなのだ

「おい ? なんか言えよ ! サキ ? 」

はっ ! と思い出したようにサキは携帯を握りなおして彼に言った。

「あたし、いつもヒマなのっ ! 朝も昼も夜も、ずっとヒマ ! 」

ツベコベ不満を言いたい事は山ほどあるのだが、大好きな彼の声を耳元で
聞くと、そんな事はどうでも良くなってしまう。
今の言葉はサキの精一杯の彼への抵抗だった。

「あはは♪ そうなんだ ? じゃぁ、今度の休み空いてるよなぁ ? オレ、
 サキにとっても大事な話があるし、前に約束した話覚えてるだろ ?
 あの話、素敵な時間を楽しもうか。」

唐突な彼の言葉にサキは頬が赤く染まる。

「あっ、あれ ? あれね。お、覚えてるわよォ。そうか、あれか・・・」

「なにを焦ってるんだ ? あれだよ。」

「ねぇ、とっても大事な話ってなに ? 」

「まぁ、それはその時の事で・・・ それよか、目いっぱいおしゃれして
 来いよな。二人にとって飛び切り上等な時間を過ごすんだからさ。」

サキは意外な成り行きの話に戸惑い、喜び、きつく携帯電話を握った。
「やったぁ〜♪」と声を上げて叫びたい衝動を押さえたものの、夢うつつ
最高の気分♪ 午後からの仕事などどうでも良くなった。


[ 横浜の夜景 ]


いつもの待ち合わせ場所に、すっかりドレスアップしたサキがいた。
化粧には3時間かけた。服もクレジットで新調した。パーティーから抜け出
たようなイブニングドレス・・・ 待ち合わせの場所へやって来るのには
かなり人目を引いてしまい、少々恥ずかしい思いもしたのだが、今夜は二人
にとって最高のステージが約束されているのだ、めげてはいられない。

「遅いなぁ〜 いつまでも一人でこんな所にいるのは恥ずかしいよォ〜」

そんなサキの前に一台のベンツが横付けに止まった。

「ぼ、暴力団か ! 」

サキはおずおずと後ずさりしながら知らない振りをした。するとベンツの
ドアが開き、中から彼が「待たせたね♪」と出て来たのだった。

「ど、どうしたのっ ?! この車 ? かっぱらって来た ? 」

「おい、人聞きの悪い事を言うなよ。俺の車だよぅ。」

「俺のって、これ買ったの ? いつ ? あたしにだけは正直に言ってよ。」

「まぁいいじゃないかそんな事。シンデレラを王子様が迎えに来たんだか
 ら、ツベコベ言わずに乗った ! 乗った♪」

サキは彼の言葉にまくし立てられ、転がるようにして車に乗り込んだ。

・・・この続きは次回更新までお待ち下さい (爆♪)


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●もずさんより

このイメージストーリーは、葉山小姫 嬢の出し物より、ダンスパートが終わ
って、ベットに入った所のシーンから、もずさんがイメージを膨らませて書
いているものであり、実際の人物・ロケーション・ましてや葉山さんの話を
書いている訳ではありません。葉山小姫さんのベットがすごく良かったので
もずさんが勝手な妄想を書いているだけの事です。あしからず・・・



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