もずのわくわく劇場日記 No.49


2002年 6月 14日 (金) 新宿ニューアート

「SNAシリーズ Vol.10 」

「シンデレラ even if・・・ そのV」

 〜 葉山小姫 嬢のステージより・イメージストーリー 編 〜


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[ 第三話 スカイ・ラウンジ]


超高層ホテルの最上階。オーシャン・ビューのパノラマウインド・・・
港を遥かに見下ろすスカイ・ラウンジにサキと彼はいた。

どの席からもすべて、海が眺望出来るようなスタイルの作りになっている。
サキと彼が二人きりの素敵な時間を過ごすには、十分過ぎる程のロケーション
である。すでに何組もの恋人達が肩を寄せ合い、ゴールド & シルバーに輝く
港の夜景を眺め、穏やかな時間と空間をそれぞれに占有していた。

サキは自分の肩の上に不満をいだいている。そして他のカップルを横目で
そおっと見回し、黙ったままマルボロの煙を漂わせている彼に言った。

「ねぇ、どう ? あたしたち・・・」

「 ん ? 何がだ ? 」

彼はサキに言われて反射的に答えた。そんな彼の事を見てサキは、くちびるを
キュッ ! ととがらせる。彼を見るサキの眼がまるで針で刺したように痛い。

「も〜う・・・何がって、ちょっとまわりを見てよ。何も気が付かないの ?
 ほぉ〜らぁ、みんな楽しくやってるよ。まぶしい程アツアツ♪ 」

サキにそう言われ、それとなく彼はまわりの席を見渡す。鼻の下を伸びるだけ
伸ばして見入る彼は、お〜すげぇな ! ウホッ♪ 大胆だねぇ〜♪ と喜ぶ。
サキはテーブルにヒジをつき、頬杖立てて、あきれたと言いたげに彼を睨む。

「あほぅ ! のぞき魔の君ィ〜 ! どこを見てるの ! チッチッ ! 」

サキは不機嫌に言った。そして自分の右肩を指で指し示して静かに言う。

「違うよ。あたしね、さっきからここが何となくスースーするなって・・・」

「だからぁ、そんなにガバっと肩を出したドレス無理して着て来るからさ。」

もう知らないっ ! とサキはソッポを向いた。
水割りの氷が溶け、カチャッ ! と音をたてる。
グラスにまとわり付いた雫を、サキは人差し指でぬぐうようにして、
濡れた指先でウインドガラスに、黙って何かを書き始めた。

「ど・う・し・て・・・ だ・い・て・く・れ・な・い・の・・・」

書き終わって、サキは彼の眼をじっと見つめた。
彼はそんなサキの指先から、浮かび上がってはすぐに消えて行く雫の文字を
見落とす事無く読み取って、あぁ〜 と天を仰ぐようなジェスチャーをした。
そして彼は自分のカシスソーダのグラスの中に人差し指を突っ込み、その指
で同じようにウインドガラスに文字を書いた。

「ま・い・・・す・い・い・と・・・・は・あ・と・・・・サ・キ・・・」

そしてサキの肩をそっと抱き寄せた。サキは右手を額に当てて、きゃしゃ
な肩を小刻みに上下に揺らし、ムフフフ・・・♪ と笑い、もう一度
今度は自分の水割りのグラスに人差し指を突っ込み、ウインドガラスに・・

「そ・れ・っ・て・・・・ほ・ん・き・・・・な・の・か・し・ら・・・」

彼を見つめる。新しいマルボロを一本、片手で箱から取り出し火をつけ、
彼は煙を、ふぅ〜とはきだして、サキの顔をじっと見てからまた・・

「さ・ぁ・ね・・・」 とウインドガラスに書いた。
サキはソファーの背もたれに思い切りのけぞる。ボーイが二人の席に近づき

「失礼いたします」

と、汚れたウインドガラスをフキンで拭き、一礼して立ち去る。
サキと彼はボーイの後姿を見送りながら、お互いに顔を見合わせて笑った。
何故か笑いが止まらなかった。
おかしくておかしくて、お腹が引きつりそうになった。

港の夜景は少しも変わらずにそのままだった。見下ろす街・船の明かりは
星のようにまたたく事も無く、静かに見つめるようにじっとしていた。

サキは水割りのグラスを飲み干し、あたらし〜のっ ! と、お替りを注文
した。彼は苦笑した。そしてサキに言う。

「サキ、酔ってる ? 大丈夫かい・・・」

サキはまるで独り言を言うように、彼の顔を見ないようにして言う。

「あ〜 悪い男に引っかかったぁ〜 なんて可哀想なサキちゃん ! 
 こんなにカワイイサキちゃんは、いつもいつもほったらかしィ〜
 あぁーっ ! あそこ見てぇ〜 ! イルカが跳ねてるぅ〜♪ 
 あたし、イルカ大好きっ♪」

彼はあわてた。こらぁ ! おっきな声出すなって ! イルカなんてこんな所に
いるはず無いだろう・・・もうそろそろ部屋に行こうと言いながらサキを
抱きかかえようとした。するとサキは冷静な眼に戻り、ニヤリ♪と笑うと、
彼に言った。

「うわぁ〜 さ、さわったぁ ! スケベ ! エッチ ! ちか〜んっ !」

彼はあわててサキの口を手で塞ぎ、辺りを見まわす。周囲のあからさまな
視線に彼は、右手で自分の後頭部を押えるようにして

「彼女、酔っ払っちゃって♪」と言うようなジェスチャーをしながら、
サキの手を引っ張ってラウンジから逃げるようにして出て行った。

エレベーターへ向かう廊下を、彼はズカズカと勝手に歩いて行く。
サキは彼の後ろからスネるように、彼の大きな背中を見ながらついて
行った。

サキは「やばいっ ! 少しやりすぎた。」と思いながら、後ろを振り
返らない彼に隠れて、赤い舌をペロリと出した。

どうやらサキは彼が思っているよりも、ずっと「したたかな女」
なのかも知れない・・・


またまたここで次回へ続くぅ〜♪ (^。^)V

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●もずさんより

このイメージストーリーは、葉山小姫 嬢の出し物より、ダンスパートが終わ
って、ベットに入った所のシーンから、もずさんがイメージを膨らませて書
いているものであり、実際の人物・ロケーション・ましてや葉山さんの話を
書いている訳ではありません。葉山小姫さんのベットがすごく良かったので
もずさんが勝手な妄想を書いているだけの事です。あしからず・・・




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