もずのわくわく"遠征"劇場日記 No.78-4


2003年 8月 17日(日) ニュー道後ミュージックシリーズ No.4

「うどん 編・4 」


第四章「山天釜揚げうどん」

銭湯の手桶みたいなオケの中に真っ白い艶やかなうどんが泳いでおり、あたたかな湯気がホワホワ♪と立ち登っている。手茶碗にはツユが7分目、ツユの色は関東のうどんとほぼ変わらない色をしている。そして、ザルには半紙の上に天ぷらが盛られており、中々豪華な風合いだ。さらに視線を引き付けたのは、ヤクミ。小皿の上には、アサツキ・シロゴマ・すり下ろしたショウガ。うん、ショウガって言うのは珍しい気がした。ソバならわさび、うどんにはショウガと言う事か。

管理人さんに割り箸を取ってもらい、いざっ ! 小皿を手に取り、まずはアサツキを半分ほどツユの中に落下させる。パラパラっとツユの海の中で水没するもの、ツユの表面張力に阻まれ、海面に浮かぶものなどあり。そんな事にはお構いなく次に、シロゴマをやはり半分ほど小皿をやや傾け、箸の先でツユの中へ散らす。すると最前入れたアサツキを、覆い隠すかのように茶碗のツユの中で、あたかも打ち上げ花火が夜空に華々しく広がるごとくツユの海面を埋める。残りはショウガだ。これは微妙だぞぉ〜 多分入れすぎるとうどんの風味を損なうだろうし、少なければショウガを入れた存在感がない。

深く考えねばなるまいぞ... 慎重に小皿の上で平に広げ、考えあぐねた末、全体量の9/18ほどツユに溶かす事に決定した。うん ! なんとシンプルでありながら贅沢なヤクミの配合であるか。よし、下準備は整った。いよいようどんを入れる時がやった来た。湯気の立つオケの中へハシを突っ込み、3〜4本のうどんを慎重につかみ、手茶碗のツユの中へと漬ける。濃茶色のツユの中で丹念に泳がせまんべんなくツユをうどんにからませる。そして頃合を見計らってそれを口へと運ぶ...

真っ先に伝わって来るのはうどんの質感。次にはツユの味わい。見た目ほど濃い味ではなく、やはり昆布とカツオのダシが、かえしの薄口醤油と絶妙のバランスを保っている。ヤクミに入れたアサツキの香りもほのかに香り、すりおろしショウガのピリっと効いた風味がツユのサッパリ感をかもしだし、実に自分好みのツユとなっている。

うどんのツルツルとした質感を舌で楽しみながら、上下の歯で噛んでみると、うどんのコシはやや柔らかめ、噛むたびにプチプチと短く切れていく感覚が鮮烈に脳神経に伝わって行く。無言で食感を味わっていると、となりで心配そうな顔をした管理人さんが「いかがですか ? 」と聞いて来る。もずさんはそれに対して「ん〜、なるほど... そう言う事か... 」と意味不明の自分だけ納得した言葉を口にした。管理人さんはさらに先を急ぎ、もずさんを問い詰めるように「で、どうなんです ? 」と来た。

「うまいものを味わっている時に、言葉は必要ありません。すぐに感想などを聞くものではありませんよ。」と、聞いた風な口を聞くもずさん。そしておもむろにとつとつと感想を述べ始める。「私はうどんには七味唐辛子だと思っていましたが、このショウガと言うのは中々のアイディアですな。サッパリ感が何とも言えず、ハシが止まらなくなります。それにこの薄口醤油の微妙な甘さも捨てがたい。ダシの昆布とかつおは、瀬戸内産ですかね、かなりいい味を引き立てていますな。そして肝心なうどん。釜揚げなので餅持ちとした柔らかさを出しつつ、それでいながらこの歯切れの良さ、実にい〜仕事してますね〜。お見事です。参りました。」

「お気に召して頂けましたか ? 」もずさんはうなづきながら「もちろんですよ。」と満足気に笑った。しかし、これで \550-. とは...

おっと ! 忘れてた ! 天ぷらは、ピーマン・サツマイモ・レンコン・海老天でした。これがまた前回の時と違って、カリカリ・サクサクとしていて、実に美味しかった♪ 天ぷらだけでも満足出来ちゃうね♪ 道後のHPの管理人さん、美味いものを食わせて頂いて感謝してます。うん、とっても♪



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