もずのわくわく劇場日記 No.105


2004年 2月16日(月) ニュー道後ミュージック 5

最強!アンサンブルローズチームショー 後編


アンサンブルローズ 2004

「そうか!あの女、服まで脱がして例の物を探していた... と言う事は、やられたか!」

あわてて荒らされた部屋の中を見回し、散乱した自分の服の中からズボンを拾い上げ、ポケットの中に手を突っ込む。スパイ大作戦のテーマが止まる。そしてゆっくりと手を引き抜くと... 男・新庄愛の手の中からシャリッ♪ 吊り下げられた世界最大級、時価数十億円のルビーペンダントが、ゆらゆらと左右に揺れ、美しい輝きを放っていた。

男・新庄愛はニヤリと笑い、それを空中に放り投げるようにして、すばやくキャッチ! あはははっ♪ と声高に笑い、チャラ〜♪ スパイ大作戦のテーマが再開し、男・新庄愛は消えたのだった。

----- 暗転しばし間をあけて

不穏なわだかまりを抱かせるオカルトチックなBGMが鳴り響く!
何者かに追い立てられ、必死のぎょうそうでここまで逃げて来たと言う感じでカミテから登場する渡辺理緒。薄い灰色? グリーンなのだろうか、私の位置からは色が良くわからないくらい、淡い色の着物のスソを振り乱して走り出して来た。そして止まってはまた二歩、三歩と間合いを取りつつ、後ろを振り返り盆まで出て来たところで倒れこむ。

悪霊にでも追われていると言うのか! BGMも音楽と言うよりほとんど効果音に近い。そして、人魂でも浮遊するような音がヒィ〜〜〜〜〜〜〜 と続き、静かに曲は変わる。モヤが漂い、静けさの中に一人放心する渡辺理緒。どうやら追っ手から逃げ通す事が出来たらしい。着物の帯を解いて、白い襦袢になると自らの魂を沈めるように、身体を崩して湖水の中へ身を沈めるようなベットへの導入が始まり、BGMは戦場のクリスマス?かな? 以前仁科ちあきが着物の出し物の時に使っていたバージョン違いのもの。そしてぐったりと疲れた渡辺理緒の背後に、黒い襦袢で身を包んだ新庄愛がカミテからゆっくりとシモテ方向へ歩きながら登場する。

新庄愛はステージ中央まで来たところで、直角に曲がり、そのまま盆へと進む。ここから渡辺理緒と新庄愛のからみのステージになる。白い影と黒い影は互いに身を寄せ合い、沈黙のままお互いの存在を認め合って行くように融合し、やがて同化する。この二つの影は私が思うところ、一人の人間の心そのものであり、この世に生を受け、善と悪、表と裏、是と非、それらの心の葛藤を繰り返しつつも、導き出されない答えを巡り、それぞれが自己逃避したのち、少しづつ歩み寄って理解し合いながら、人として成長して行く過程を描いた深い精神世界を表現したプログレッシヴ(進歩・革命的) な作品なのではないかと思う。

そしてここからの見所は、やはり何と言っても渡辺理緒・新庄愛の二人によるアクロバチックなベットポーズである。ダブルでのオープンスタイルのポーズ、そして新庄愛が仰向けに土台となり、その新庄愛のヒザと肩を支点にして渡辺理緒が乗る。万が一、新庄愛が力尽きて崩れれば、渡辺理緒も落下する難易度C級の大技なのだ。ゆっくりと確かめるように、足の位置、手の位置を決める新庄愛。そして片ヒザを新庄愛のそろえられたヒザの上に乗せる渡辺理緒。待ち構えるながら差し出された新庄愛の両手に、渡辺理緒の手が重ねられる。

身体を徐々に前に倒して行く渡辺理緒。新庄愛の腕に渡辺理緒の加重は加わって行く。新庄愛の腕が微妙に左右に震える。完全に渡辺理緒が身体を新庄愛の腕にあずける。そして震えていた新庄愛と渡辺理緒の手がピタッ!と止まったその時、心と心、呼吸と呼吸が一つになり、渡辺理緒は身体をグッ!と、リフトさせた!拍手が巻き上がる、間髪を入れずに渡辺理緒は足を天井に向けスッ!と伸ばす。さらに盛大な拍手が起こり、ステージのクライマックスだ!

奥歯をギュ!とかみしめ、渡辺理緒の身体を支えながら精一杯のパフォーマンスをする新庄愛!その上で完成されたポーズを息を止めて演じる渡辺理緒!まさに最強のコンビネーション・アンサンブルローズ!惜しみなく盛大な拍手は続く!

組み上げる時と同じようにして渡辺理緒は身体を戻して行き、そして新庄愛が盆から立ち上がる。新庄愛、渡辺理緒の双方に満足気な微笑をたたえていたのが、とても印象的であった。もう一度最強のチーム・アンサンブルローズに、盛大な拍手を〜!

次回、渡辺理緒嬢・ソロステージへつづく・・・



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