もずのわくわく劇場日記 No.147-4-3


★年末特番★ Get's !

2005年 12月17日〜18日 道後ミュージック

渡辺理緒&ゆきみ愛! 夢の競演! チーム”Dreaming Waves”編 Vol.3






















夢想の花咲くロケーションは続いている。

ドレスのジッパーをそっと下ろした渡辺理緒は、そのままカミテの幕へと消え、一人残ったゆきみ愛は、結い上げていた髪をほどき、スタンバイしてあったYシャツを手にとってそれを羽織る。

白いYシャツのフワリとした感触が、波のざわめきとカモメが海の上を舞い遊ぶ声に溶け込んでいる。ゆきみ愛は準備が調うと、ゆっくりとシモテへと向き直り、壁に寄りかかるようにして、しゃがみ込む。

曲が換わり、聞き覚えのあるイントロが流れ出す。

ヒロシです・・・
生活観の無い部屋に憧れ、家具を処分しました・・・

生活が出来なくなったとです・・・
ヒロシです・・・ ヒロシです・・・ ヒロシです・・・

どう言う曲が流れ出したのか、もうお分かりのはず。
そう、ご存知ヒロシでおなじみ「ガラスの部屋」と言う曲。

これは「仕掛け人・もず」こと、私の選曲である。
ヒロシを知らない渡辺理緒が、率直に「これいい曲だね。」と言ったのだが、その意見は的を得ていると思うのである。ピン芸人・ヒロシが自分のテーマソングのように使ったから、コミカルに聞こえるのだが、何度聞いても中々飽きの来ない名曲である。イタリア語で歌っていると言うのが良い。

温泉客へのウケ狙いと言うのもあったが、この曲を劇場で聞いてみたい、またベットに使ったら、結構いい感じなんじゃないかと思ったから選曲してみた。私は渡辺理緒が踊ると思っていたのだが、フタを開けてみたら、ゆきみ愛がこの曲でベットを踊っていたのには驚いた。

どんな風にゆきみ愛が踊るのか、非常に興味深いので、じっくりと見てみようか。

曲に溶け込むようにカミテ側で一歩、二歩と歩きながら壁に背中をくっつけて、寄りかかりながらエレベーションしてしゃがみ込む。腕を差し上げて壁を撫で回しながら、いとしい人の体をまさぐるようにいつくしむ。

見方によってはベッドで身悶えながら感応しているような、立ちベットを踊っているようにも見える。折り曲げた足に視線を集めさせて、体をくねらせ、じらしのダンス。思わせ振り。

そしてゆっくりと立ち上がると、ステージの中央へ歩きながら髪を手でかき上げる。軽くポーズを取りながら、しっとりとした動きで体を正面に向け、その場にはべるゆきみ愛。

BGMの粘っこく、語りかけるような歌と、それとシンクロするゆきみ愛のベットダンス。思いのほか中々いい感じだ。耳で曲を楽しみながら、眼でゆきみ愛のマッタリしたベットを楽しむ。どちらもいい雰囲気。

やばいなぁ・・・ こんなに胸にずん! と来るような、心を揺さぶられるような、素敵なベットを踊るゆきみ愛を見たのは、長い事応援隊をしているが、初めての事かもしれない・・・

この曲で踊るゆきみ愛のベット、ホントいい! マジでいい!

こんな事を言うと怒られるかも知れないが、この二人でチームやると、正直言って、渡辺理緒嬢に美味しいところ、全部持っていかれてしまうんじゃないかと、内心心配していたのね。

宝塚の色が濃いチームショーになると思ったから、どうしても渡辺理緒嬢が前に出てくると思ったの。渡辺理緒嬢は、宝塚の男役のトップスターとしても十分通用する実力の持ち主だし。

でもそれは私の取り越し苦労だったみたいだ。
ゆきみ愛がこんなに素敵に踊れる人だなんて、全然知らなかったよ。

でも一応補足しておくと、意外にもゆきみ愛嬢、実は日本舞踊の名取の資格を頂くほどの日舞の達人なのである。

ところがだ、日舞の師匠から名取の資格をあげると言われながら、そんなのもらうと、後々面倒くさい事になるからいらない! と断ったと言う。なんてもったいない事を・・・

そんなゆきみ愛の隠された才能を、思う存分発揮しているのがこの時のベットなんじゃないかと私は思った。

ゆきみ愛嬢本人には、照れくさいから言わないが、ちょっと、いや、かなり! ゆきみ愛と言う踊り子を見直したね。

回転する盆の上で、ゆきみ愛は堂々とした自分の愛の世界観を演じ、成熟した踊り子の、そして女の美しさを、余す事無く表現してソロベットを終わる。

盆に仰向けに寝た状態でそのまま居残っていると、曲が替わり、これまた懐かしい TAK MATSUMOTO のナンバーから「Love ya」が流れ出す。と書きながらも、ホント言うとゆきみ愛嬢と、チームの選曲の打ち合わせをした時に、この曲もほぼ決まっていた。

この TAK MATSUMOTO の「Love ya」と言う曲も、1998年〜99年頃、木内雪美のショーのエンディングを飾っていた曲なのである。そう思って昔の事を思い返すと、木内雪美時代、私はそのステージでの選曲に対して、色々口を挟んでいたんだよね。

正確に言うと、リクエストしていたと言う事になるが。
その曲は盆から立ち上がるキッカケがない。あの曲はステージに戻って行くタイミングが分からない。などと言われて、そのリクエストした曲は、ことごとく却下されていたのだが、その中で残った曲がこの「Love ya」と「'88〜ラヴストーリー〜」と言う二曲だった。

この二曲は、出し物を変えてもラストソングとして、よく使ってくれてた、想い出深い曲なのである。

それはさて置き。

「Love ya」が流れ出すと、カミテから渡辺理緒が酒瓶を片手に持って、ステージ中央へと走り出してくる。酔っ払っている。それもグデン・グデンの泥酔状態だ。一体渡辺理緒に何が起きたと言うのだろうか!



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