もずのわくわく劇場日記 No.147-4-4


★年末特番★ Get's !

2005年 12月17日〜18日 道後ミュージック

渡辺理緒&ゆきみ愛! 夢の競演! チーム”Dreaming Waves”編 Vol.4











































































「オレ、もう酒やめるよ!」

酒びたりの荒んだ日々から脱出し、恋人・ゆきみ愛が苦労して手を差し伸べ、復活ののろし、起死回生のチャンスを手に入れた渡辺理緒。

渡辺理緒はそのチャンスをうまく活かして、ショーダンサーとしての完全復活を果たした。

そして、恋人・ゆきみ愛の内助の功に深く感謝すると共に、運命の赤い絆を感じて、真っ赤な薔薇の花に自分の思いを託し、プロポーズまでした。

ゆきみ愛はその渡辺理緒の気持ちを、受け入れ、身の心も渡辺理緒へとゆだねた。愛し合う二人の姿を、ステージのスポットライトが、やさしく浮かび上がらせ、どこにも文句のつけようが無いほど、二人は幸せを感じていた。

それなのに・・・

なぜまた渡辺理緒は、泥酔するほどに酔っているのか?
ストーリーは再び新たな展開をして行く事になる。

ベロベロに酔っ払った渡辺理緒が、酒瓶を片手に、ソロベットを踊り終え、盆の上に寝そべっているゆきみ愛の後ろ、本舞台の中央へと走り出て、悪酔いして思わず、オエ〜! と逆噴射しそうなポーズで立ち止まる。

ゆきみ愛は回転する盆の上で、体をよじりながらうつ伏せになり、ステージに登場した渡辺理緒へ向かい、手を差し伸べる。

TAK MATSUMOTO のギターが、甘く切なく場内に響いている。

どんよりとステージに棒立ちになっている渡辺理緒が、ゆきみ愛を見つめる。そして、自分に差し伸べられた手を求めるように、すがるように、渡辺理緒もゆきみ愛へと手を差し伸べながら歩いて行く。

しかし、渡辺理緒の足取りはフラフラの千鳥足。歩くのがやっとと言う状態だった。それでもゆきみ愛の前までやって来た渡辺理緒は、手に持っていた酒瓶を床の上に置き、ゆきみ愛を背中から抱きしめるようにして、やさしく髪を手でなでる。

ゆきみ愛は渡辺理緒を振り返り、すこし距離を置いて言った。

「酔っているの? お酒やめたんじゃなかったの?」

「祝杯をあげていたのさ・・・」

----- 渡辺理緒が答える。

「祝杯? 一人で?」

「あぁ、そうさ。オレの偉大なる恋人、ゆきみ愛に乾杯だ。」

「どう言う事? もうお酒はやめるって、あなたは自分で決心
 して、ささやかだったけどチャンスを手に入れたわ。
 そしてそのチャンスを最大限に活かして、荒みきった生活か
 ら鮮やかな復活をやり遂げたじゃない? それは全部あなたが
 決断して、行動して、頑張ったから出来た事よ? あたしは
 少しだけあなたのお手伝いをしたに過ぎない・・・」

ゆきみ愛の言葉にじっと耳を傾けていた渡辺理緒が、その言葉をさえぎる。

「そうかもしれない。だがオレ一人では何も出来なかった!
 キミがいてくれなけりゃ、オレは今でもあの地獄のような
 毎日から抜け出せやしなかった。愛・・・ キミが必要だ
 オレにはキミが必要なんだ!」

渡辺理緒の言葉を聞いたゆきみ愛は、悲しく思った。

・・・・ この人はまだ、本当の自分自身を取り戻していない? あたしを必要だと思ってくれるのはとてもうれしい。でも、あたしはそんな弱気なあなたの逃げ場なんかに、成り下がりたくは無い! あたしの事をバカにするな! 自信を失って、まるで子猫のように震えながら、鳴き叫んでるあなたの事を見たくて、こんな事したんじゃないわ!

ゆきみ愛は黙ったまま、渡辺理緒の体に身を寄せた。
そして、渡辺理緒はその求めに応じて、ゆきみ愛のYシャツの胸のボタンを上から順に外す。ゆきみ愛もまた、渡辺理緒のYシャツのボタンを外し、お互いの裸の心で本当の愛の姿を確かめようとする。

そんな中で、お互いの肌と肌のぬくもりが、本当の愛とはどんなものであるのかを、教えてくれたのだった。

BGMがエキサイトし、女のあえぎ声を響かせて、まるでその声はゆきみ愛と渡辺理緒の二人から発せられたような、××な妙な感覚に落とし込まれる。曲が替わり、ここからいよいよクライマックスに突入する。渡辺理緒がプロの意地と力を発揮する渾身の構成なのだ!


抱きしめ合い、求め合い、熱い吐息のハーモニーを奏で合いながら、ゆきみ愛は、渡辺理緒の耳元で囁いた。

「もう、今夜限りね。
 思い残す事の無いように、きつく抱いて。」

ゆきみ愛のしなやかな髪に、顔を埋めている渡辺理緒。
髪の甘い香りが、渡辺理緒の心を溶かす。

「今夜限り? オレはずっとキミを放さない。」

渡辺理緒は陶酔しているゆきみ愛が、悲劇のヒロインにでもなった夢を見ているのかと思って、そう言った。

「本当にそう思ってる? 」

「あぁ、ずっとキミを放さないさ。
 オレ達は、こんなに愛しあってるじゃないか。」

「そうね、今は。」

ゆきみ愛の体に、唇を滑らす渡辺理緒の動きが止まる。

「どう言う意味か、サッパリ分からない。」

渡辺理緒は不安になって無意識のうちに、ゆきみ愛の体を引き寄せた。するとゆきみ愛は、悲しげな笑みを浮かべながら、黙ったまま渡辺理緒の腰に腕を回し、かがみこんで頬をすり寄せ渡辺理緒の顔を見上げながら言う。

「あなたには、今のあたしが、どんな風に見えるかしら?
 偉大なるボクの恋人? それとも、切ない思いをいだいて、
 男にすがる哀れな女? 残念ながらあたしはそのどちらでも
 ないわ。あたしはあたし。誰のものでもないの。
 もしあなたが、愛するにふさわしい男なら、たとえどんな
 目に合わされたとしても、あたしは命がけで、一生あなた
 について行く・・・」

ゆきみ愛が突然言い出した言葉に、渡辺理緒はうろたえた。

「今のあなたが、あたしの眼にどう映るかしら? よく考えて
 欲しいの。もし、その答えが出せないなら、あなたとはもう
 今夜限りでお別れね、と言ってるの。」

「Why? どうして? キミが必要だと言ったはず・・・」

ゆきみ愛は渡辺理緒の言葉をさえぎるように、急に渡辺理緒の腕の中を、スルリ! と抜け出して立ち上がると、渡辺理緒から少し離れて立ち止まる。

そして渡辺理緒の事をじっと見つめながら、クルリ! と渡辺理緒に背中を向けた。

思わず渡辺理緒は「待て! 待ってくれ!」と引き止めるしぐさで腕を差し伸べた。

だが、ゆきみ愛は振り返る事無く、白いYシャツの背中越しに
その言葉を冷たく振り払う。

ハードロックバラードのラストナンバー! 声を荒げた女性ヴォーカルがシャウトし、それにからみつくギターサウンド!

今まさに、音をたててもろくも崩れ去ろうとしている、ゆきみ愛と渡辺理緒とのラヴストーリー!

ひとりその場に取り残された渡辺理緒の運命は?
渡辺理緒の元を去って行く、ゆきみ愛の本当の愛の行方は?

果たしてこのまま二人の恋は、終わってしまうのか!
次回、いよいよ大詰め! ラストシーンを乞うご期待!!




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