もずのわくわく劇場日記 No.151-2


2006年 1月 9日 道後ミュージック

渡辺理緒・新作「アイリッシュ・フェアリー」ステージレポ・前編


生麦、生米、生卵! 東京特許許可局! 新春・シャンソン・ショー!
いや! もとい! 新春ストリップショ〜!

と言うわけで、いよいよ渡辺理緒さんによる、華麗なるソロダンスショー!
西暦2006年、年明けのステージを華々しく飾る新作は、名づけて!

洋題「アイリッシュ・フェアリー」、邦題「アイルランドの妖精」でございます。
さてもさても、この怪しき作品タイトル名・・・ あたしゃ、てっきり?
洋物のロリコンビデオか、写真集なのかと。(爆♪)

怒られるよなぁ、こんな事書いてるとサ♪ おや? どこからともなくプラズマTVのCFソングが、頭の中に流れてる。こ、これは! enya だ! エンヤと言えばアイルランドのアーチスト。いっぺん生で歌ってるところ見て見たい。(爆♪)

さて、無駄話はこれくらいにして・・・

渡辺理緒さんがアイリッシュダンスに挑戦すると聞いていた。果たしてそれはいかなるものか? 前回、アイリッシュダンスについてのお勉強は、ちゃんと予習してあるので、ここではみんな知っているものとして進めて行くので、そのつもりで。

それと、今回のレポでは写真は使いません。多分、銀映に渡辺理緒さんが出た後、素晴らしいステージフォトが、公式ページの方へ掲載されると思うので、写真はその時にご覧下さい。



ニュー道後ミュージックのお正月スペシャル興行、トリのステージを努めるのは、ニュー道後ミュージックが誇る「ストリップの女王・渡辺理緒」である。

「渡辺理緒」と言えば、宝京子、寿美さくら、雅麗華、仙葉由季などなど、名だたるストリップ界の伝説的踊り子達と、堂々と肩を並べる踊り子に成長したと言って良い。

しかしながら、それらの殿堂入り踊り子達と、渡辺理緒との「決定的な違い」が一つだけある。
それは一体何だろうか。これは非常に大切で、重要な事だ。

渡辺理緒のすぐれたところは、一人、踊り子がステージで素晴らしいダンスを踊ると言った事だけではなく、渡辺理緒を中心として、すぐれた踊り子を育て、パワフルな踊り子仲間と提携し、有能なスタッフを生み出した事だ。それは「渡辺理緒プロジェクト」と呼ぶにふさわしいものである。

渡辺理緒がステージに立ち、踊ると言うだけで、何人もの踊り子、スタッフ達がシンクロして動くのだ。渡辺理緒を楽屋から支えるスタッフ、客席からステージを支えるリボン職人、タンバリン部隊、ビデオ班、スチール撮影カメラマン、手拍子で支える手拍子班、ネットからウェブで支えるウェブ班。

「渡辺理緒」と言う踊り子に最高の環境で、最高のステージを踊らせたい。そしてその最高のステージを記録に残し、後世に伝えたい。そんな強い想いで、多くの人々がスタッフとして、みずからの意思で行動する。それが「渡辺理緒プロジェクト」なのだ。

そして今年も「渡辺理緒プロジェクト2006」がうなりを上げて動き出したのだ。

「もずさん、二曲目のタンバリンは考え物ですよ。」

「どう言う事? むずかしいリズムの曲なの?」

「むずかしいのは一曲目の曲。Sさんも途中で合わなくなって、四苦八苦してた。」

「へぇ〜、あのSさんがねぇ・・・」

「一曲目はすごく編集してあって、リズムがコロコロ変わるの。手拍子さえ誰もついて行けない。
 でもね、それよりも、二曲目ですね。リオさんが靴を鳴らしてステップ踏んでるから、タンバリンを
 叩くのは非常に微妙。多分タンバリン叩くより、フラメンコみたいに、手拍子でリズムを刻んだ方が
 合うと思うよ。」

「はぁ〜、そう言えばSさんもBBSでそんなような事、書き込みしてたねぇ?」

「うん、とにかく今回の新作は、ストリップの概念を打ち破る、斬新な作品と言えるかな。」

「ほ〜ぅ、よくわかんねぇけど、とにかくすごいって言う事ね。(笑)」

「うん、異色と言うのか・・・ あっ! 始まりますよ!」

ふむ、なんかイメージが良くわかないが、論より証拠、自分の目で確かめるしかないな。
汗ばむ右手ににぎりしめたタンバリン。今回はシモテの後ろの立ち見席で、ステージ全体を見渡すポジションにスタンバイする。暗転していたステージに赤いライトが灯り、規則正しく並ぶ光の玉が、客席へと放たれはじけ飛ぶ。

ハープのアルペジオが甘くリフレインする。それにヴァイオリンのフレーズが上書きされるように鳴り響く。アイルランドの森に立ち込める夕霧の中から、何者かが現れる予感と胸騒ぎ。その気配はしだいにこちらへと近づいて来た! 味方か敵か! それも・・・

アイリッシュ・ミュージックの旋律は、連続した音数の多い、リズミックでメロディアスなものである。16分音符、32分音符が休符を入れずに、止め処も無く鳴らされるのが特徴的である。そんなアイリッシュ・ミュージックを背景に、渡辺理緒はモヤの立ち込める、アイリッシュの森の中から姿を現した。

静々と音もなく現れた渡辺理緒は、ステージの中央へと時計回りに回りながら、遠くを見渡す。
眼にまばゆいアイリッシュ・グリーンのドレスと同色の羽の冠。その立ち居振る舞いは謎めいて不可解。私はその素性を探るように、渡辺理緒を凝視しながら思考を巡らす。

 写真は・・・ 使わない・・・ 使ってるじゃん!(爆♪)

 妖精だ! こ、これはアイルランドの妖精だ!
 どうしてそれが判る? だって、タイトルが妖精って・・・(爆♪) 
 左はリオ・バトラーのDVD。秘密はこの中にある。

 アイリッシュ・フェアリー渡辺理緒は、アイルランドの森から現れ、
 村上春樹はノルウェーの森から現れる? うむ、マニアックだ。(笑)

 渡辺理緒は両腕を左右にゆっくりと広げると、曲の調子がガラリ!
 と変わり、ズッタ、ズッタ、ズタズッタン! とドラムの激しいリズムが  叩き出された。

渡辺理緒は、その腕のところから長く伸びる白い振袖をひけらかすような様子で、それを振り回して妖精ダンスを踊り出す。するとBGMの曲調がまた変わり、タ〜タタ〜、タタタ、タ〜タッタタ〜と、明るいメロディー♪ するとすぐにまたドラムがズッタ、ズッタ、ズタズッタン! と繰り返す。
これかぁ〜、これが噂のタンバリン泣かせのリオサウンド編集テクニック! 恐るべし・・・

隠居の身でありながら、必死でタンバリンを叩きBGMサウンドに食い下がるリオスタッフ・タンバリン班の私。そんな私を知ってか知らずか、渡辺理緒はアイリッシュ・グリーンのドレスを優雅にさばながら、妖精ダンス。

この時点ではまだ普通に妖精ダンスを踊っているので、噂のアイリッシュ・ダンスは踊っていない。
どこで出てくるんだ、噂のアイリッシュダンス!

クルクルと回りながらステージへと戻って行き、一曲目のエンディングに合わせて、両袖で顔を隠すようにポーズを取り、背後から赤い照明を浴び、その赤い光の中で一曲目は終わった。小耳に挟んだ場内情報では、本日は十四ミュージックの天才照明と言われる先生が遊びに来ており、道後の投光さんはビビリなが・・・いや、相当気合入れて照明のスイッチングをしていると言う話である。(笑)

さて顔を隠したポーズのままステージで立っている渡辺理緒、そしてすぐに二曲目のイントロが流れ出す。♪チャ、チャ〜チャチャン! バイオリンの奏でるフレーズ、と言ってもクラッシックのそれとは違い、フィードルバイオリンの音色に近い感じのバイオリンの音。フィードルバイオリンと言うのは、よくカントリー&ウェスタンミュージックなどで聞かれる、ワイルドな気持ち先行のバイオリンの奏法の事である。

民衆の生活の中で培われた、力強い音色のバイオリンが二曲目のイントロを弾く。
渡辺理緒は顔を覆っていた腕を下ろし、右手だけをゆっくりと肩の位置まで持ち上げて行く。すると、反対の左手でさりげなくドレスの太もも辺りの部分をつかむと、ほんの少したくし上げる。足元が見えやすくなる。と、言う事は・・・

バイオリンの弾くリズミックなフレーズに合わせて、渡辺理緒は黒いアイリッシュ・シューズの靴底を道後ミュージックの床向け、力強く踏み鳴らした!



タン、タン! タン、タン!  タ! タ! タ! タ! ・・・・♪

これか! 噂のアイリッシュ・ダンス! そうしながらシモテの端までサイドステップを踏みながら進み、次に両腕を広げながらそのまま今度は、カミテへとサイドステップで進む。さらに端までたどり着くと、ゆっくりと客席へ背中を向け、頭上高く腕を持ち上げると、ドレスの脱ぎに入る。

その間、場内の手拍子がチャン! チャン! とリズムを刻み続け、誰もが渡辺理緒の一挙手一投足に、神経を集中させている事が良くわかる。こんなにお客の集中力が高まっているのは、なぜなのだろう? 私はむしろ場内のお客さん達の様子を観察してみる。

場内にいるお客は、一見さん、浴衣姿の温泉客、道後の劇場常連客、応援隊の遠征組と言うところ。そんな烏合の衆が、渡辺理緒をじっと真剣に見つめている。私の目から見てると、衣装の脱ぎに入っている渡辺理緒に対して、手拍子をしながら、早くその先を踊ってくれと、待ちわびているように見える。

これはすごい事だ! 温泉場の劇場なのに、客席が一体となって渡辺理緒が踊り始めるのを、今か今かと真剣に待ちわびている! 浴衣の温泉客までもが? 信じられない! 渡辺理緒のステージでこれから始まるショーに対して、何かよそでは見られない、特別な事が始まるんだと言う、期待感に充満しているのだ。

渡辺理緒はアイリッシュ・グリーンのドレスを脱ぎ捨てると、真っ白なショートドレスになり、じっくりとカミテ方向を見据え、体勢を整えると左手をこしに当て、左足のヒザを曲げて一歩前へ。曲のリズムを聞きながらタイミングを図り、ピョコン! と一歩飛び跳ねるようにしてから、そのままの状態でステップを踏み出した。

左足のヒザを曲げ、右足と背筋はスッ! とまっすぐ伸ばし、手は腰に・・・

左足のつま先を床に着け、右足の足の裏全体で安定を図り、一歩、一歩とカミテへとステップを踏みながら進んで行く。手拍子がジャン! ジャン! とリズムをきざむと共に、お客達の視線が渡辺理緒の足元に集まっているのが良く判る。

ステージの中央へと進んで来た渡辺理緒は、そこで客席正面へと向き直り、左手を腰に当てたまま右足を前に、左足を後ろへとクロスさせて、アイリッシュ・ダンスの基本スタイルをとる。両足ともつま先を大きく外側へと向けた、そのスタイルは、バレエダンサーのようなポーズとなるのだが、右足で床を踏んでリズムを刻んでいるので、バレエとはまた少し違う様子。

さぁ〜! いよいよここから渡辺理緒のアイリッシュ・ダンスが始まる!

次回へと続く→


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