もずのわくわく劇場日記 No.155-9 エリザベート


[黄昏の港]






眠っているエリザベートは夢を見ていた




「戻っておいで、シシィ・・・
私たちは一つなんだ、何年離れて住んでいても
そう信じている、愛はすべての隔たりをも越えられると」






どれほどの時が流れたのだろう・・・
エリザベートは静かに目を覚ます






皇帝陛下・・・

私達はまるで二艘のボートのようですわ
夜の湖を静かに漕いでいるの
それぞれに重たい荷物を積んで
別々のゴールを目差してる・・・






だから近づく事は出来るけど
すれ違う事しかできない・・・






決してどちらかに乗り移る事なんて出来ないのよ






「解かって欲しい、エリザベート
君が必要なんだよ」






私たちのボートはそれぞれの港を探してすれ違うだけ

「シシィ、君の港はどこなんだい・・・」

わからない、でもいつかたどり着くところ






そこにはずっと誰かが待っている・・・

ずっと・・・

「シシィ・・・」


※「シシィ」とは、エリザベートの愛称である

「愛と死の輪舞」へとつづく・・・


[ INDEX ] [ 観劇日記 ]