もずのわくわく劇場日記 No.155-13 エリザベート


[編集後記・あとがきにかえて] from もず

 宝塚を語らせたら一晩中でも熱く語り続ける?
 渡辺理緒さんが、ずっと温めていたこの作品
 「エリザベート」は一日かかって完結するソロ作品
 として構想が練られていた。

 しかも最初の段階ではトート閣下もルキーニも登場
 しないものだと渡辺理緒さんは言ってたのである。

 それじゃ「エリザベート」にならないじゃん?
 ところが渡辺理緒さんは「なる!」と強気。

 ならない! 「なる!」いや、ならない! と、
 散々渡辺理緒さんと押し問答をしてたが、川崎ロッ
 ク座で、新庄愛さんと渡辺理緒さんの香盤が並ぶ事
 になった。
 (リオ隊の閻魔様が執拗に交渉したとかしないとか・・・)



アンサンブル・ローズの最後の作品は、何をやろうか? と言う話になり、私は迷わずこの「エリザベート」を推挙した。当初、渡辺理緒さんは「えぇ〜!やだ、それは自分が一人で演るぅ〜!」とダダをこねていたのだが、やはり宝塚好きの新庄愛さんも乗り気になり、作品「エリザベート」はアンサンブルローズによって上演される事になった。果たしてこれは正解だったのであろうか。

言いだしっぺの私が見た結果では、大成功! と言って間違いはないと思う。二時間半も上演時間のあるオリジナルの歌劇「エリザベート」をストリップと言う枠の二人分2ステージ分を合わせた、たった40分ほどで、しかもベットショーも組込んで演じると言う厳しい状況の中で、よくもこれだけ再現できたもんだと、ほとほと感心している次第だ。

さて、この歌劇「エリザベート」の原作者は、ミヒャエル・クンッエ氏であり、ウィーン劇場でオペレッタ「エリザベート」そして日本では帝国劇場や宝塚歌劇団の手によって上演されたのだが、なんかすごい劇場名が居並ぶ中、アンサンブル・ローズの手によって、川崎ロック座で上演されたと言う所に、日本人の文化に対する造詣の深さを感じる。

私自身にとっても、この「エリザベート」は、宝塚のDVDを見てからすっかりハマリ、「エリザベート」は実話である事を知る。それからと言うもの、史実における「エリザベート皇妃」や「フランツ・ヨーゼフ皇帝」の事を色々趣味で調べていたのだが、「エリザベート皇妃」はいにしえの歴史上の人物と言う、漠然としたイメージの中でしか認識していなかった。

ところが、書物で年代を照会してみると、なんと? 自分のひい爺さんが生きた時代? 江戸後期から明治の中ごろにかけての話だとわかった。そうなるとなんだか、妙な親近感を持たずにはおれない。しかも? 1873年(明治6年)にウィーン万博が催された時、日本も初参加して「お茶屋」を出店していた。この時にウィーンを統治していたのが、何を隠そう「オーストリア皇帝・フランツ・ヨーゼフ」なのだ。

なんかこれって、ワクワクしないかい? で、そのウィーン万博の時に、日本の使節団? は、エリザベート皇妃にご挨拶に伺っていたそうな。身長173センチ、驚異のウェスト50センチと言う絶世の美女・エリザベート。私も会ってみたかったなぁと、つくづく思うね。感心するのは、この時代にエリザベート皇妃の部屋には水洗トイレ、冷暖房が完備されていたと言う事。日本人なんかようやくチョンマゲを切ったか、まだ征夷大将軍・徳川慶喜様が会津藩と結託して、官軍と争っていた時代の話なんだよ? 水洗トイレ・冷暖房完備・・・ 
すごいよなぁ、歴史ロマン♪

まぁ、その話は終わりにして、アンサンブル・ローズの話だ。

渡辺理緒さんは宝塚の月組のトップスター「彩輝 直(あやき なお)」さんに憧れ、黄泉の国の帝王・トート閣下役を演じるのが一つの夢だった。だからものすごい気合! でこの役に臨んでいる。ステージオープニングでトート閣下の衣装を身にまとい、キャタツの上にスック! と立つその姿、(まぁ、キャタツの上ってのが何ともストリップらしいところだが、気分は宝塚のセット、せり上がりのつもり。) 惚れ惚れする。それにしてもよくトート閣下の衣装作ったねぇ。

一方、エリザベート役の新庄愛さんは、やはり宝塚の大空遊飛(おおぞら ゆうひ)さんのファンで、アンサンブル・ローズの「エリザベート」を影から支えた功労者である。新庄愛さんの得意とするバリバリ・シャープでキレの良いダンスを発揮する場面は少ないのに、しっかりと演技に打ち込んでいた。新庄愛さんのエリザベート姿、すごく美しいよね。

そんな二人が演じる作品「エリザベート」は、ストリップ界の伝説の作品と言われるかもしれない。
それぞれの熱い想い、共通の夢、長い間温め続け構想を練り、ここぞ! とばかりに舞台へ乗せた作品なんだもの、これ以上のもはありえないって気がします。

で、今回のレポートなんだけれども、非常にたくさん、もうこれ以上はない! ってくらい写真を使っておりまして、この写真はサキちゃんこと、葉山小姫さんのご協力を頂きました。何て言っても素晴らしいカメラワークで、日頃私が渡辺理緒さんのステージや、アンサンブル・ローズのステージを見ている視線と、ピッタリ合うと言うか、そこが良くみたい! と思う部分が、アップでキッチリ! 撮れてるんですよ。サキちゃんはカメラマンとしても素晴らしいセンスの良さを見事に発揮してくれました。拍手です!

だから、今回のレポートでは、ステージのレポートはサキちゃんの写真を見てもらって、どんな風であったかは、わかると思うので、ほとんど私はその事についての文章は書きませんでした。100の言葉より、1枚の写真と言う言葉がありますしね。私は私で渡辺理緒さんと同様、「エリザベート」に対する「熱い自分なりの想い」を書きつづったと言う訳ですので、アンサンブル・ローズのステージにない事もたくさん書いてます。その点はご了承下さいませ。

いづれにせよ、名作「エリザベート」と言う作品は、渡辺理緒さん、新庄愛さん、そして私と。それぞれの「熱い想い」が織りなす集大成であると言えます。


 【ステージを支えた縁の下の力持】

 そして忘れてならないのが、アンサンブル・ローズ
 のステージを美しく飾った、リボン職人のみなさん
 たちですね。

 今回「エリザベート」では、そんなリボン職人さん
 たちにも、ちゃんと「役」があったのをご存知でし
 ょうか。そうなんです、彼らにも役どころがあった
 のです!

 それは「トート閣下の使徒・黒天使」。
 黒天使「A」「B」「C」「D」「E」「F」・・・。
 彼らはギャラ無しなのに、素晴らしい役どころを
 演じ、作品「エリザベート」を実に甘美に美しく
 演出するために力を尽くしたのです。


↑は、黒天使たちが演出した1コマ。そしてこの編集後記のページの写真協力は、水月涼さん。

黒天使・リボン職人さんたちにも、この「エリザベート」では特にサクラや、リボンの投数、方向、タイミングなど、細かな指示がされたと聞いてます。そんな指示に対してその上を行く、素晴らしい腕前を披露した黒天使・リオ隊、新庄隊の連合軍? のみなさんへも、ここで拍手を是非! 贈って欲しいと思います。拍手!

そしてさらに! 縁の下の力持ちは、他にもたくさんいます。それは、客席から「裁判の傍聴人役」を努めたあなた! そう、お客さん達です。作品「エリザベート」が名作となるか、佳作となるのかは、お客さん次第なのです。そのような意味でも、アンサンブル・ローズの「エリザベート」は、見事に後世に誇る名作となったと思います。拍手!

そしてさらに、さらに! こんなとてつもない作品を舞台へ上げてくれた劇場、川崎ロック座様にはアンサンブル・ローズのファンとして、感謝の拍手を贈りたいと思います。そして、そんなアンサンブル・ローズのステージに、生命の息吹を吹き込んでくれた光の黒天使? (笑) 投光スタッフさま、とても素晴らしい仕事をなさいましたね。そんな投光さんに大きな拍手を!


 【アンサンブル・ローズへの想い】

 渡辺理緒、新庄愛がタッグを組んだチーム・アン
 サンブル・ローズは、2001年に川崎ロックで結成
 以来、今年2006年で5年間の活動を停止する。

 非常に残念な事だが、初めがあれば必ず終わりが
 あるのが現世のならい。

 アンサンブル・ローズを愛するみなさんから惜し
 まれつつステージに幕を引くのもまた、踊り子と
 しての「華」ではないだろうか。

 左の写真、アンサンブル・ローズが汗を流し、お
 客さんから拍手喝采を浴び、踊り終えたステージ
 に散らばるサクラの花びらに、あなたはどんな想
 いを馳せるだろうか。

                           私は月並みだが・・・

                           お疲れ様、そして素敵なステージをありがとう!

                           としか言葉にする事ができないが、願わくば、また
                           いつの日にかヘッポコタンバリンを叩いて応援でき
                           る時があると信じて「エリザベート」のレポートを
                           終わりにしたいと思う・・・
                           って言うか、エリザベートのステージ、もずさん生
                           で見てね〜じゃん! カッコつけんなつーの(爆♪)


これ以上やってるとボロが出るので、終わりっ!


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